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神戸製鋼、エアバスA350の着陸装置向けチタン鍛造品を量産 国内初

 神戸製鋼所は15日、欧州エアバス社が製造する中型機「A350XWB」の着陸装置に使うチタン鍛造品(写真=神戸製鋼の発表資料より)の量産を開始したと発表した。航空機用の着陸装置で世界最大手の仏サフラン・ランディング・システムズ社(ベリジー)向けに供給する。陸上で航空機の荷重を支える着陸装置のチタン鍛造品を開発・量産したのは国内で初めてという。

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 量産供給を始めたチタン鍛造品は神戸製鋼と日本エアロフォージ(岡山県倉敷市)が製造する。両社は2013年にサフラン社と契約を結び、チタン製の着陸装置の部品を開発。今回、計画通りにサフランの認定を受けたことで、量産を始めたという。日本エアロフォージは同社が保有する世界最大級の油圧プレスを使って、鍛造工程を担当。それ以外の工程と設計、品質保証を神戸製鋼が担当する。

 神戸製鋼は国内で最も古いチタンメーカーの1つ。軽くても高い強度があり、海水中でもさびないことなどからチタンは幅広い分野で需要が伸びている。神戸製鋼では航空機の需要増や、自動車の環境規制強化に伴う車体の軽量化需要をきっかけに、輸送用機器向けのチタン販売拡大を中期経営計画にも盛り込んでいる。

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