久元神戸市長「今後は未来に対して必要な投資行う」 都心再開発は10~20年で
神戸市の久元喜造市長は22日に東京都内で開いたIR(投資家向け広報)説明会で、「財政再建には一応のメドがついた」と強調した。この先の財政運営については「今後は未来に対して必要な投資を行う」と述べ、神戸医療産業都市や神戸空港に加え、三宮再開発や都心再整備などの神戸市の魅力を高める施策に資金を注ぎ込む方針を改めて示した。
神戸市は人件費削減や外郭団体の整理統合を進めたことで、市債以外の収入が公債費以外の支出を上回る「プライマリーバランスの黒字」を2014年度まで18年連続で確保。市の借金残高に相当する市債残高も減少傾向をたどっている。これらを踏まえ、久元氏は「一時は財政再建団体への転落も危惧をされた」という神戸市の財政が大きく健全化したと説明した。
そのうえ今後の市債発行の構想を問われると、久元氏は「これまでと同じペースで減ることはない」と回答。「積極的に発行するとまでは言わないが、(都心再整備や三宮再開発などで)活用する場面も出てくる」との見通しを示した。都心再整備や三宮再開発のスケージュールを問われると、「10年あるいは20年ぐらいのタームで考えていかなくてはならない、非常に大きなプロジェクトだと思っている」と述べた。
神戸市はおよそ年に1回の頻度で神戸市債の投資勧誘を目的に、投資家向けの説明会を東京都で開催している。今回で11回目。