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JR西日本、摩耶駅の足場シート外さず倒壊 近畿運輸局に報告

 JR西日本は22日、昨年12月11日に発生した建設中の摩耶駅(神戸市灘区)で足場が倒壊した事故の原因を「施工計画書の作業手順によらず、メッシュシートの撤去を行わなかったこと」などと近畿運輸局に報告したと発表した。足場解体の進捗状況や天候などもあり、解体の手順を現場の判断で変更していたという。JR西日本は、足場解体時の危険性をグループ会社などと共有するほか、安全指導を強化するとしている。

 JR西日本が公表した報告内容によると、足場は解体前に、足場を覆うメッシュシートを外すのが通常の作業手順。しかし事故発生日は、前日の足場の解体作業が想定通り進まなかったことから、足場を固定する方法を変更したにも関わらず、メッシュシートを外していなかった。このため風に対する耐性が通常の足場よりも低下していたことが足場の倒壊につながった。一方、現場の責任者で足場の固定方法を変更するよう指示したJR西日本のグループ会社の社員は、施工計画の変更に相当すると認識していなかった。

 JR西日本は現場を担当するグループ会社に対し、「まずシートを外す!」などを盛り込んだ「足場撤去時の三原則」を策定。施工会社などにも共有し、安全を徹底する対策を立てた。JR西日本も工事現場での日々の打ち合わせで、安全対策の確認を厳格化するとしている。

 

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