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Jオイルの飼料用大豆、遺伝子組み換え不分別品が上組倉庫で混入

 J−オイルミルズと上組は28日、上組の鹿島支店倉庫(茨城県神栖市)を経由して出荷した飼料用大豆に、Jオイルの製品でない飼料用大豆が混入していたと発表した。Jオイルは遺伝子組み換え分別脱脂大豆(non-GMO脱脂大豆)として販売したが、実際には不分別脱脂大豆(GMO)が混ざっていたという。Jオイルと上組は、混入した脱脂大豆も飼料用として認められたもので、安全性には問題ないと説明している。

 混入があったのはJオイルが上組に保管を依頼した製品のうち、上組の倉庫から9月29日〜12月21日の期間に、飼料メーカー7社に向け出荷した「JOM IP大豆ミール(飼料用)」の509トン。このうち約128トンが混入した不分別脱脂大豆だったとみられている。販売先の飼料メーカーが指摘して今月17日に混入が判明したという。

 18日からJオイルは調査を始めたが、21日に自社内では混入がないことを確認。同日の上組に対する調査で、該当する製品に粉砕工程が加えられていたことを把握した。この工程で混入が疑われると判断したJオイルは、21日に上組鹿島支店倉庫からの出荷を止めた。23日には(1)上組はJオイルから寄託を受けた製品に対しJオイルとの契約にない粉砕工程を加えていた(2)粉砕工程の人為ミスでJオイルの製品とは異なる不分別脱脂大豆が混入した--との2点が明らかになった。

 Jオイルと上組は、販売先が受けた損害などに対して「個々に誠意を持って対応」するとしている。Jオイルは販売先への事情説明などを続ける一方で、上組は入庫から出荷までの工程を全面的に見直すほか、従業員教育を再徹底する。さらに取引先向けには上組がフリーダイヤルの問い合わせ窓口を設けて対応するという。

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