神戸経済ニュース

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川重、2015年進水の船舶が倍増の6隻 円安が影響か

 川崎重工業が22日に発表した2015年の船舶進水実績によると、15年に進水した船舶は6隻と、14年の3隻から倍増した。総トン数も合計で38万3414トンと、前年に比べほぼ2倍に膨らんだ。国内向けには自衛隊向け潜水艦とみられる1隻が進水したほか、輸出向けの5隻が進水した。ここ数年来の円相場の下落を受けて、日本で建造した船舶でも価格面で折り合うと判断する海外企業が増えたのが追い風になったようだ。

 船種別では、ばら積み船2隻、LNG(液化天然ガス運搬船2隻、LPG(液化石油ガス運搬船が1隻だった。「その他」に計上された1隻が潜水艦とみられる。前年は、ばら積み船2隻とLPG船1隻の合計3隻だった。

 15年に進水した6隻のうち神戸工場で建造したのは3隻(国内1隻、輸出2隻)で、それ以外は坂出工場で建造した。14年の神戸工場での進水は1隻だった。

 併せて発表した竣工(しゅんこう、工事の完成)実績は前年比横ばいの3隻で、いずれも神戸工場で建造した。総トン数は6万3114トンと、前年を43%下回った。船舶は進水後に内装などの工事を経て竣工を迎える。起工から竣工までは数年かかる場合も多く、今年竣工した船舶は円安に着目した受注がまだ少ないときに起工した船舶が中心のようだ。

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