阪急と阪神、神戸高速線エリアへの割引往復きっぷ 「神戸の休日」3月発売
阪急阪神ホールディングス(HD)傘下の阪急電鉄と阪神電鉄は24日、神戸市内の阪急線と阪神線の駅から神戸高速線のエリア内にある駅との間の割引往復切符「神戸の休日」を3月から販売すると発表した。8月30日までの土曜・休日ダイヤで運転する日に利用でき、運賃は最大42%割引になる。JRに比べて運賃が高く競争では不利な立場にあり、神戸市営地下鉄とも競合する神戸高速線に、割引切符で利用者を誘導する狙いがあるとみられる。
出発する駅は阪急の岡本〜春日野道または阪神の芦屋〜春日野道とし、目的地は神戸電鉄に接続する湊川駅を含む神戸高速線の花隈・西元町〜西代とする。最も長い距離の阪神芦屋から西代までの往復切符は550円で、通常の760円から28%割引になる。最も割引率が高いのは阪急の王子公園または春日野道から花隈〜新開地を目的地とした場合で、通常の520円が300円になる。
神戸高速線は1968年の開通から神戸高速鉄道(神戸市中央区)が線路や駅を保有する路線。同社は車両を保有せず、阪急、阪神、山陽電鉄、神戸電鉄の各鉄道会社の乗り入れによって乗客を運ぶ。長らく神戸市が中心の第三セクターとして運営されてきたが、阪急電鉄と阪神電鉄の経営統合や、神戸市による株式売却などを経て現在は阪急阪神HDの子会社になっている。