10月の神戸市消費者物価指数、3年半ぶり前年比下落 野菜の高値が影響か
兵庫県が28日に発表した2016年10月の神戸市消費者物価指数(2015年=100)は、生鮮食品除く総合が100.1と、前年同月比では3年6カ月ぶりに前年同月比で下落に転じた。光熱・水道などのエネルギー関連価格は前年比での下落に続いた。さらに前月から今月にかけて、洗濯用洗剤やポリ袋などの家事用消耗品の下落が目立った。
10大費目別で見ると、下落したのは「光熱・水道」や、ガソリンを含む「交通・通信」に加え、「家具・家事用品」「生鮮食品除く食料」の4費目にとどまる。ただ「光熱・水道」が前年同月比7.0%下落と下げ幅が大きかったのが響き、さらに9月は前年同月比でプラスだった「生鮮食品除く食料」がマイナスに転じた。
家事用消耗品や生鮮食品除く食料の価格が目立って下落した背景には、生鮮食品価格の急騰があるとみられる。天候不順などで供給が減少したレタスやトマトなどの値上がりを主因に、「野菜・海藻」が前月比で14.1%上昇。これが家計を圧迫するとみた小売店などが、日用品や保存できる食品の値引きなどで客離れを防戦した可能性がある。
全国統計では、総務省が28日発表した9月の全国消費者物価指数(2015年=100、生鮮食品を除く総合)が99.6と前年同月比で0.5%下落した。前年同月を下回ったのは7カ月連続。