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シスメックス、TOA、神戸市など出展 アフリカ過去最大級の「ジャパンフェア」・TICAD

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 27〜28日にケニアの首都ナイロビで開催する第6回アフリカ開発会議(TICAD、日本政府など主催)では、日本貿易振興機構ジェトロ)が日本のビジネスやアフリカ開発などに役立つノウハウを紹介する「ジャパンフェア」を開催する。出展者数は96社・団体とアフリカで開いたジャパンフェアとしては「過去最大級」(ジェトロ)。神戸市内の企業ではシスメックスとTOAが出展するほか、神戸市と神戸情報大学院大学も共同出展し、それぞれの取り組みを来場者に訴える。

 シスメックスは主力商品である血液分析装置を紹介する予定。「多項目自動血球分析装置」「CD4抗体検査測定装置」などを展示するとみられる。血液検査を通じて感染症対策など公衆衛生への寄与をアピールする。同社は南アフリカのほか、昨年10月にはガーナに現地法人を設立。国際協力機構(JICA)を通じてナミビアの臨床検査室を支援する事業を進めるなどアフリカでの事業を強化している。

 TOAは質の高いインフラシステムの整備を支援する設備として、非常用にもなる業務用放送設備や、館内連絡用システムなどを展示する。学校や商業施設、空港など施設内で必要になる通常の業務連絡だけでなく、緊急時の対応など、日本やアジアなどの現場で蓄積したノウハウを、製品と合わせて紹介する予定だ。

 神戸市と神戸情報大学院大学は、ルワンダの首都キガリ市と連携して進める情報通信技術(ICT)を活用した人材育成と新たなビジネスの創出などについて共同で展示する予定だ。同市はキガリにビジネスコーディネーターを配置するなど、アフリカ中央部で成長が目立つルワンダとの関係を深めている。

 自治体で出展するのは神戸市のほかは横浜市のみ。横浜市はアフリカ各国と連携して展開する事業を紹介する。神戸市以外の兵庫県の企業では、小野市のデザイン会社「シーラカンス食堂」(小林新也代表)がマキ・エンド・ムポ(東京都渋谷区)と共同で、アフリカのデザインを取り入れた播州織やそろばん、カワラなど日本の伝統的な産品を紹介する予定だ。

 TICADは今回、初めてアフリカで開催。日本がアフリカで高速通信網や都市部の公共交通機関といった「質の高いインフラ整備」に協力することなどを盛り込んだ「ナイロビ宣言」を採択する予定だ。これに合わせて日本企業約20社が、各国政府や現地企業などと約70件の覚書を結ぶと伝わっている。

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