関経連など、湾岸西伸部の早期整備求める意見書 「関西圏全体の損失」
関経連や大阪商工会議所、神戸商工会議所などで構成する関西高速道路ネットワーク推進協議会は23日、建設中の阪神高速道路淀川左岸線から第二京阪道路などの門真ジャンクション付近を結ぶ「淀川左岸線延伸部」と、阪神高速湾岸線の住吉浜ランプから神戸市長田区を結ぶ「大阪湾岸道路西伸部」の早期完成を求める意見書を公表した。首都圏や中部圏に比べ関西の道路網は整備が遅れていることなどを指摘した。(地図は意見書の添付資料より)
意見書では、中部圏の東海環状道路に名古屋第二環状自動車道と、計画された環状ネットワークは既に全部が事業着手済みと指摘。首都圏でも2020年の東京五輪・パラリンピックに向けて一段と整備が進む見込みを示した。半面、関西圏では湾岸道路西伸部こそ事業化が決まったが、淀川左岸線延伸部は着手も決まっておらず、「関西圏全体の損失になっている」と強調した。
両路線を整備することで関西3空港と阪神港を高速道路網が有機的に結び付くと指摘。「さらなる物流生産性革命や観光の基幹産業化に寄与するだけでなく、先端医療や航空・宇宙等、今後成長が見込まれる次世代産業が多く立地する関西のポテンシャル(可能性)を活かす」との見通しを示したうえで、「日本経済再生の一翼を担うことが可能になります」と主張した。