神戸経済ニュース

こちらは旧サイトです。新サイトは http://news.kobekeizai.jp をご覧ください。

神戸市、創薬拠点の整備で事業コンペ 不足の貸し研究室、増加狙う

 神戸市は5日、新薬開発(創薬)を手掛ける医療関連産業向けの貸し実験室を含むビルを新たに建設すると発表した。2016年末をメドとしてポートアイランドに完成させる。大型コンピューター「京」の後継機の開発拠点としても活用したい考えだ。ビルの設計や実際の建設施工、完成後の運営など詳細については、1月30日を締め切りとした公募の事業コンペ(競技)を開催して決める。

 建設する場所はボートライナー・ポートアイランド南駅付近の商業地で広さは5000平方メートル。延べ床面積は1万平方メートルとし、薬品や専門の機器を使った実験ができる「ウエットラボ」を中心にする。30年計画の事業とし、長期的な収支の見通しなども含めた企業からの提案を学識経験者ら5人が審査。最も優れた提案を出した企業は、神戸市から事業委託の優先交渉権を得る。

 ポートアイランドの2期工事で造成された地域を中心とする「神戸医療産業都市」では、既に280を超える企業や団体が拠点を構えている。しかし創薬に利用できる貸し研究室が不足しており、その手当が急務になっていた。神戸市が確保した土地で、民間の資金やノウハウなどを導入し、利用しやすい貸し研究室を増やすことで、一段と医療産業の神戸への集積を狙う。

copyright(c)2014 by Kobe Keizai News, all rights reserved