ノーリツ、中高級のガスコンロなど品ぞろえ拡充 デザイン性など向上

　ノーリツは27日、中高級のガスコンロ製品で品ぞろえを拡充すると発表した。造り付け型のガスコンロで高級シリーズ「プログレ」シリーズと、中級の「ピアット」シリーズをリニューアルして７月21日から９月１日にかけて順次発売する。同時にレンジフード（換気扇）の高級モデル「クララタッチ」（写真＝ノーリツの発表資料より）も投入。省エネ性能とデザイン性を高め、リフォームでの更新需要などを狙う。

 　プログレシリーズは通常のガスコンロに加え、焼き網のないマルチグリルを搭載。センサーによって温度管理しながら調理ができる。天板上のスイッチでグリルで使用する容器と調理法を選択。液晶画面で設定を確認しながら最適な火の通し方を選べる。上位機種「プログレプラス」では冷凍ピザや焼きおにぎりなどの冷凍食品の解凍・調理のほか、炊飯などもできるようにした。プログレプラス（間口75センチメートル）で希望小売価格32万7500円（税別）など。

　ピアットシリーズでは天板には「トリュフブラウン」、正面には「ヴィンテージワイン」と選べる色を追加した。いずれもプログレシリーズで出荷の３割程度を占める人気を色。機能をシンプルにして価格を抑えた「ピアットライト」も投入する。ピアットライト（間口60センチメートル）で希望小売価格18万1000円など。

　換気扇のクララタッチは、吸気口に当たるフードが35ミリメートルの薄さ。スイッチ類が並ぶ操作部は凹凸がなく、すっきりとした見た目に加えて手入れもしやすい。換気扇のモーターは従来品とは異なる直流モーターを採用。ファンの回転を細かく調整できるうえに静音性も高まった。間口75センチメートルで希望小売価格18万3000円（税別）など。

　日銀のマイナス金利政策などを背景に住宅ローン金利も低水準に抑えられ、マンションの新築やリフォームなどが増えている。ただノーリツの厨房、住設システム分野は伸び悩んでおり、収益見通しの悪化から2015年12月期には両部門の減損損失を計上した。デザイン性の高い新製品の投入でシェア向上なども狙うとみられる。