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井戸兵庫知事、英EU離脱「影響は見極めが必要」 円高「心配している」

 兵庫県井戸敏三知事は28日の定例記者会見で、英国の国民投票欧州連合(EU)からの離脱が多数派になったことについて、県内企業などへの影響は「見極めが必要だと思っている」と述べ、当面は静観する方針を示した。英国民投票をきっかけに外国為替市場で円高が進んだことについては「心配している」と語った。

 制度上、英国はEUに離脱を通告してから2年間かけて離脱を完了する。現時点で英政府がEUに離脱を通告するのは10月以降との見方が多い。こうした状況を踏まえ、井戸氏は「今後の交渉次第で(英国が)EUのメンバーに準じた取り扱いになる可能性もある」と指摘。金融業など業種によって営業免許の相互乗り入れなどを認めることも考えられ、企業は移転などを「その(交渉結果の)うえで判断するのではないか」との見通しを話した。

 外国為替市場では円相場が前週末24日に一時1ドル=99円ちょうど近辺まで上昇。足元で円高・ドル安が進んだことについては「心配している」と述べた。「中小企業も含め、兵庫も海外と深い関係の企業が多い」と指摘。「ぎりぎり100円ぐらいで、とどまってもらわないと」と急速な動きに警戒感を示した。

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