日本イーライリリー社長「引き続き数十年間は本社を神戸に置き続ける」
米製薬大手イーライリリーの日本法人である日本イーライリリー(神戸市中央区)のパトリック・ジョンソン社長(写真=神戸市が公開した動画より)は15日、「引き続き向こう数十年間は本社を神戸に置き続ける」と述べた。外資系企業でも関西圏から東京に日本での拠点を移す動きはあるが、「過去数年間にわたって(本社移転の)プラス面とマイナス面をオープンに検討を重ねてきた」という。その結果、本社を神戸から移さないことを決めた。
神戸にとどまる理由として、「まず第1に、世界第1級の先端医療の集積地であり、すばらしい環境に身を置きながら、さらなるイノベーションを生み出せると確信した」と説明。さらに「現在のわれわれの社員を維持できるうえ、関西圏のすばらしい人材にアクセスできるのも重要な要因だ」とも指摘した。
パトリック氏は「従って神戸の地にとどまり、これからも長年にわたって『良き企業市民』として貢献したい」と語った。同日開いた神戸市、先端医療振興財団との共同記者会見で述べた。
同社は同日、本社を近隣のビルに移転することを発表した。中央区磯上通5に建設する新しいビルは2018年3月に完成予定で、これまでより床面積が約3割増加するという。