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シスメックスの4〜12月期、純利益31%増 海外事業は減益

 シスメックスが3日に発表した2015年4〜12月期の連結決算は、純利益が前年同期比31%増の270億円だった。国内外で検体検査機器の設置台数が増加したことにより、検査試薬や関連サービスなどが伸びた。輸出は増えたが、海外事業事業拡大のための販促費が重荷になって減益だった。退職給付制度改訂益10億円を特別利益に計上したのも寄与した。

 売上高は19%増の1856億円、営業利益は34%増の422億円だった。地域別の営業利益は国内が前年同期比57%増の313億円、南北米州が11%減の15億円、欧州・中東・アフリカ(EMEA)は50%減の21億円、中国が4%減の49億円、アジア太平洋州は34%増の13億円だった。海外事業では販管費の増加が響いた。

 2016年3月期の連結業績予想は据え置いた。純利益は前期比24%増の330億円を見込む。期末20円配の予定も据え置き、年間では前期比6円増の44円配を計画する。

 同時に、2016年4〜6月期決算から国際会計基準(IFRS)で情報開示することを決めたと発表した。同社が事業を展開する欧州や中国ではIFRSでの会計報告が求められていることなどもあり、同会計基準の採用によってグループ内の会計基準を統一しやすくなると判断したようだ。

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