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神戸鋼、今期一転の最終赤字に転落へ 鋼材価格が下落

 神戸製鋼所は2日、2016年3月期の連結最終損益が200億円の赤字(前期は865億円の黒字)になりそうだと発表した。従来予想である200億円の黒字から一転して、3期ぶりの最終赤字になる見通しだ。新興国を中心とした世界景気の減速などを背景に、鋼材の販売価格が下落した。油圧ショベルの販売台数が想定を下回ることも響く。未定としていた3月期末の配当は見送り、年間では前期比2円減配の2円になる。

 売上高は2%減の1兆8400億円、営業利益は46%減の650億円をそれぞれ見込む。従来予想の1兆8700億円、900億円から下方修正した。鋼材事業では、高級品の出荷が鈍ることによる採算悪化や安定生産のための保全費を積み増したうえ、建設機械では貸倒引当金も大幅に積み増したのも利益を圧迫する。中国の建機事業では子会社株式の評価損を375億円を12月までに特別損失として計上した。

 同時に発表した2015年4~12月期の連結決算は、最終損益が138億円の赤字(前年同期は641億円の黒字)だった。売上高は1%減の1兆3535億円、営業利益は36%減の566億円だった。

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