「タダ乗りはいけません」 神戸ルミナリエ、兵庫知事が募金呼びかけ

　タダ乗りはいけませんね、募金はやっていただくのが当たり前なので−−。兵庫県の井戸敏三知事は30日の定例記者会見で、12月４日から始まる「神戸ルミナリエ」について来場者に募金を呼びかけた。神戸ルミナリエは阪神淡路大震災が発生した1995年から毎年開催されてきたが、ここ数年は財政難から存続があやぶまれている。今年は新たにクラウドファンディングを通じた募金も開始した。

　井戸氏は「入場料を取るべきという議論もあったが、『復興』は互いに協力するもの。それに入場料はいかがかという話から、募金箱をおくなど自主的な参加をベースにしている」と、これまでの経緯を説明。「この理念は維持しなくてはいけない」と強調した。

　募金が集まりにくい点をどう思うか、との記者の質問には「ルミナリエの理念は鎮魂と復興だ。あの状況の中で始めたという原点を忘れないようにしなくてはいけない。お金の話はなんとかなる。課題という必要はない」と応じた。そのうえで「（ルミナリエの中心イベントである）光のページェント以外で来場者に、どう満足を与えるのか、どのように（地元商店などの）営業活動に引き込んでいくかという観点で努力をする必要はある」と指摘した。