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シスメックス、今期純利益24%増に上方修正 中国、欧州など好調

 医療機器などを開発・販売するシスメックスは5日、2016年3月期の連結純利益が前期比24%増の330億円になる見通しだと発表した。従来予想は318億円で最高益を更新する見通しだったが、増益幅が一段と拡大する見込みだ。中国や欧州での販売が好調で、15年4〜9月期の実績が当初の想定を上回ったことから、その分の通期予想を引き上げた。

 今期の連結売上高は14%増の2520億円、営業利益は17%増の520億円を見込む。従来予想はそれぞれ2450億円、500億円だった。中国や欧州などでは検査試薬の需要が伸びている。欧州ではドイツの試薬工場の生産能力増強も寄与する見通しだ。円安の影響で、海外での売上高や利益の円換算値が膨らむのも寄与する。中国など新興国を中心とした世界景気減速の影響は限定的のようだ。

 同時に発表した15年4〜9月期の連結決算は、純利益が32%増の168億円だった。血液検査に使う機器の販売が海外で伸びた。売上高は23%増の1217億円、営業利益は266億円だった。

 11月に株式上場から20年を迎えることで記念配当を実施。既に権利の確定した中間配当は24円と、従来予定の20円から4円上積みする。期末配当は20年の予定を据え置き、年間配当は前期比4円増の44円にする計画だ。 

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