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韓進海運の破綻、神戸港からの輸出に影響も 釜山行きが寄港未定に

 8月31日にコンテナ輸送能力で世界7位の韓進海運(韓国)が経営破綻した影響で、神戸港からの輸出に影響する可能性が出てきた。韓国・釜山港などで欧米行きの基幹航路に乗せるための韓進の集荷用コンテナ船(国際フィーダー船)は一部で、スケジュール通りに神戸港への寄港ができなくなったもようだ。

 韓進は港湾使用料や荷役料金などに多額の未払いがあった。このため8月31日に自主再建を断念して韓国で法定管理(日本の会社更生法に相当)を申請したと伝わると、多くのコンテナ船が各国で入港を拒否され、荷物を乗せたまま運航停止の状態になった。このうち東京・横浜・神戸と韓国の釜山・光陽を結ぶ国際フィーダー船の「SHIPPAN ISLAND」も、10日に神戸港へ寄港するスケジュールが未定になった。

 韓進を利用し、釜山か光陽経由の輸出を予定していた荷主の間では、他のコンテナ便を押さえる動きが出たとみられる。大株主である韓進財閥は約90億円を拠出して金融支援を実施すると発表。未払いの荷役料金などを支払い、運航を正常化する構えだが、同時に各国で破産の申請などを進める必要があり、混乱の収束には時間がかかるとの見方もある。

 韓進は、中国のコスコン、日本の川崎汽船、台湾の陽明海運とエバーグリーンの5社で「CKYHEアライアンス」を構成し、基幹航路を共有する。同じ航路の船便でも現時点で、韓進以外の海運会社が運航する便のスケジュールに大きな影響は出ていない。

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