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「ひやおろし」の季節、灘の酒蔵も発売相次ぐ 菊正宗など9日に

 灘の酒を生産する神戸市内の酒造メーカーから今年の「ひやおろし」の発売が相次いでいる。白鶴酒造(東灘区)は5日、期間・数量限定で「白鶴ひやおろし山田錦」(720ミリリットル、税別978円)の出荷を始めた。菊正宗酒造(東灘区)は9日に「菊正宗生酛ひやおろし」「菊正宗生酛大吟醸ひやおろし」(720ミリリットル、税別980円・1100円)を発売する。(写真は各社の「ひやおろし」=いずれも720ミリリットル、各社の発表資料より)

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 「ひやおろし」とは販売直前に加熱殺菌せずに樽詰めする日本酒のこと。冬に仕込んでしぼった新酒は加熱殺菌(火入れ)して貯蔵する。暑い夏場に販売する場合は、売る直前に2度目の火入れが必要とされる。一方、秋風が吹き始めるころまで涼しい蔵で貯蔵した酒は2度目の火入れをせずに出荷できることから、夏の間に熟成が進んでいるうえ、その風味を保ったまま出荷できる。

 9月以降の灘では「ひやおろし」を出荷するのが原則だった時期もあったという。最近では冷蔵施設の発達もあり、出荷が早まる傾向があるようだ。神戸酒心館(東灘区)では8月19日に福寿ブランドで「山田錦純米酒ひやおろし」(720ミリリットル、税込1458円)を発売。泉酒造(東灘区)も9月2日に「仙介・特別純米ひやおろし」(720ミリリットル、税込1512円)などの販売を始めた。

 一部の県の酒造組合では、ひやおろしの解禁日を9月9日に設定する動きが出ている。だが、いまのところ全国的に定着するまでにはなっていないようだ。 

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