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姫路港、神戸港へのコンテナ船向け設備強化へ 兵庫県「あり方」まとめ

 兵庫県は30日、播磨地域の中核港である姫路港(写真=兵庫県の発表資料より)の整備や利用の「あり方」についてまとめ、神戸港で海外行きの基幹航路に乗せるコンテナを運ぶ船(国際フィーダー船)のための設備を強化する方針を発表した。鉱石類などのバルク(ばら積み)貨物の取り扱い拠点や、外航クルーズ船が寄港しやすくするための税関(CIQ)施設も整備する。

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  姫路港は国際拠点港湾で兵庫県が管理する。製鉄所など背後の工業地帯が広がるとともに発達したが、産業構造の変化などで姫路港の役割も変わりつつある。港湾利用者からはバルク貨物や外航クルーズ船が使いやすくするよう要望が出ていたのに加え、足元で進む貨物のコンテナ化への対応を強化するよう求める声が出ていたという。

 このため姫路港で最も西の浜田地区や中ほどの広畑地区で、岸壁の整備とともに神戸港向け国際フィーダー船の寄港を想定した施設整備を進める。ドライバー不足や環境対応の観点からも、現在はトラックで陸送している姫路〜神戸間の貨物をコンテナ船にシフトすることに期待感があるようだ。超長期的には須加地区で国際コンテナ定期便への対応も検討する。

 2015年9月に兵庫県が「姫路港の整備・利用のあり方検討会」(黒田勝彦会長=神戸大学名誉教授)を設置し、4回にわたって検討。6月にパブリック・コメントを募集しところ、28人から意見があった。今回とりまとめた方針は、今後の予算編成や施設整備計画の策定などの際に反映するとみられる。

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