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神戸製鋼、新たな改ざんなど見つからず グループで一斉点検を実施

 神戸製鋼所は21日、製品の品質に関する法令の順守状況についてグループ会社で一斉に点検したところ、新たな不正や改ざんなどは見つからなかったと発表した。一斉点検は、傘下の神鋼鋼線ステンレスで発生した不適格な製品のデータを改ざんし、日本工業規格(JIS)適合品と偽って販売していた問題を受けて実施した。神戸製鋼は10日に調査委員会を設置、7月末をめどに再発防止策を取りまとめる。

 一斉点検の範囲は、神戸製鋼の本体と子会社・関連会社に加え、これら子会社・関連会社のさらに子会社と関連会社も対象にした。2016年5月までの1年間について、品質規格などについて違反や不正がなかったか各社の品質管理部門から書面で回答を求めた。そのうえで神戸製鋼本体の社員が現場の確認に出向いた。

 点検の結果として国内の法や公的認定、認証、規格に対する新たな違反は見つからなかった。規格外になった製品は廃棄するなど適切に処理されていたのを確認した。

 2007年4月から16年5月の9年2カ月間に、規格適合品と偽って出荷したばね材55.5トンについては、どういった用途で使われたか追跡調査を進めている。廃業したばねメーカーもあることなどから、現時点でもまだ4%の使い道が判明していないという。引き続き、不適合のばね材で作ったばねが使われた製品の安全性などを確認していくとしている。

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