阪神電鉄、初のブルーリボン賞に「ジェット・シルバー5700」 鉄道友の会が表彰
鉄道ファンらで組織する鉄道友の会(東京都千代田区)は24日、2016年のブルーリボン賞(最優秀車両)に阪神電気鉄道の5700系(写真=阪神電鉄の発表資料より)を選んだと発表した。阪神電鉄の車両が同賞を受賞するのは初めて。最新技術の導入や設計上の工夫によって、旅客サービスの向上と環境負荷の軽減を両立させた点を評価した。
5700系は各駅停車用の電車としては20年ぶりに投入した新型車で、昨年8月に営業運転を開始した。最大で毎秒時速4.0キロメートルの加速、毎秒4.5キロメートルの減速が可能と、国内でも最高水準の加減速性能を誇ることから阪神電鉄は愛称として「ジェット・シルバー5700」と名付けた。
最新鋭の動力機構に加え、室内保温を目的として関西の私鉄大手では初めて停車中に乗客がドアを開閉できるボタンを導入。既存の普通用電車に比べ消費エネルギーを約6割削減した。車内に液晶ディスプレーも採用し、案内表示の多言語化などサービス向上にも取り組んだ。
鉄道友の会は1958年から毎年、国内で新たに営業運転を開始した車両を表彰しており、ブルーリボン賞の表彰は今年で59回目。次席に当たるローレル賞(優秀車両)はJR東日本のHB-E210系、四日市あすなろう鉄道(三重県四日市市)の新260系を選んだ。昨年のブルーリボン賞はJR東日本とJR西日本で運行する北陸新幹線のE7系・W7系だった。
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