神戸経済ニュース

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神戸市と三井住友銀、産業振興で連携協定 市の魅力向上、三宮再開発も

 神戸市と三井住友フィナンシャルグループ傘下の三井住友銀行は23日、神戸市の産業振興で連携協定を結んだと発表した。神戸市が進める起業支援や企業誘致など、神戸経済の活性化策に協力して取り組むという。三宮再開発も協定に盛り込んだ。みなと銀行の親会社で神戸にも強い地盤がある三井住友銀は、いわば「地元」の活性化が中長期的に収益寄与すると判断したようだ。

 連携する内容は5項目で(1)神戸経済の活性化と雇用促進(2)神戸市の魅力向上(3)神戸市での最先端医療や科学技術の発展(4)三宮再開発の推進(5)その他産業振興--とした。神戸市が策定した長期計画「神戸2020ビジョン」の策定時に三井住友銀の提言を参考にした経緯もあり、三井住友銀の調査機能や金融に関わるノウハウを活用することが両者のメリットになると判断した。

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 同日午後に神戸市の久元喜造市長と三井住友銀の国部毅頭取が神戸市役所で記者会見した(写真、左に久元市長=神戸市が公開した動画より)。三井住友銀は神戸市の指定金融機関として出納に関わるほか、神戸医療産業都市での金融面での支援や、神戸ルミナリエへの協賛、さらに神戸市が今夏に開催する起業家支援プログラムの協賛社としても名を連ねる。久元氏は「こうした積み重ねの上に、さらに産業振興で連携を密にしていこうという提案をいただいた」と説明した。

 国部氏は「三井住友銀では5年後、10年後の日本を支えていく成長産業に対して、企画、立案から実行まで一気通貫で支援する銀行内の横断組織『日本成長戦略クロスファンクショナルチーム』を立ち上げている」などと、積極的にベンチャー支援に乗り出していることを強調。こうした機能を活用することで「神戸市の産業振興施策の効果的な推進が期待できるのではないかと考えている」と語った。

 三井住友銀の神戸営業部(神戸市中央区)は、同行の前身行の1つである旧神戸銀行の本店所在地だった。旧太陽銀行、旧三井銀行との合併を経て、旧さくら銀行になった際も、旧住友銀行と合併して現在の東京・丸の内に移すまでは本店を置いていた。三井住友銀は兵庫県の指定金融機関も務める。

 

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