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シスメックスの前期、純利益36%増で過去最高 中国の高い伸びが寄与

 シスメックスが11日に発表した2016年3月期の連結決算は、純利益が過去最高の362億円と前の期に比べ36%増加した。血液などの検体検査機器の普及に伴い、検査試薬の販売が国内外で伸びた。売上高の8割強を占める海外では、特に中国で高い伸びが続いたのが寄与した。期末配当は28円と、従来予定の20円から大幅に積み増した。

  売上高は前の期比14%増の2531億円、営業利益は28%増の569億円だった。従来の会社予想である2520億円、520億円を上回った。通期平均で見ると円相場が想定よりも円安で推移したため、海外収益の円換算値が膨らんだ。採算性の改善や販管費の削減に取り組んだ効果も出たという。

 同時に示した2017年3月期の連結業績予想は、今期から導入する国際会計基準で示した。純利益は405億円の見通し。日本基準の前期と比較すると12%増える。先進国での医療費削減や、新興国での医療インフラ整備が引き続き追い風になるとみる。売上高は同様に9%増の2750億円、営業利益も9%増の620億円を見込む。

 年間配当金は54円の計画だ。期末配当を大幅に積み増した前期の52円に比べてさらに2円増やす予定とした。

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