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2月発行の兵庫県10年債、利回り0.113%に決定 日銀マイナス金利で急低下

 兵庫県が10日午前に起債した10年物の公募地方債は、発行条件が表面利率0.113%、発行価格100円(応募者利回り0.113%)に決まった。機関投資家向けに販売し、発行額は100億円。午前11時20分締め切りでイールドダッチ方式の入札を実施し、幹事を務める野村証券のほか三井住友銀行、SMBC日興証券しんきん証券東海東京証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券岡三証券クレディ・スイス証券の8社が落札した。

 利回りは1月8日に発行条件を決めた同年限、同発行額の兵庫県債の発行利回りである0.390%から急低下した。10日午前の債券市場では、新発10年物国債の流通利回りが一時マイナス0.035%に低下。日銀が当座預金の一部にマイナス金利の適用を決めた影響もあって市場全体で利回りが低下した影響を兵庫県債も受けたとみられる。

 特に兵庫県債は入札方式で発行条件を決めたことから、安全資産として地方債に買いが集まった影響が顕著に出たようだ。発行額が300億円と兵庫県債(100億円)よりも大きいにもかかわらず、東京都の1月債は兵庫県債を下回っていた。だが10日に東京都が決めた2月発行の10年債(発行額300億円)は発行利回りが0.126%になった。発行額が異なるため単純に比較はできないが、兵庫県のほうが有利な条件で資金調達できた形だ。このほか兵庫県よりも財務内容が健全とされる福岡県10年債(発行額150億円)の0.130%も下回った。

 一般に償還までの期間(年限)が同じ債券の発行利回りは、発行体の財務内容が健全であるほど、また発行額が小さいほど、低く決まるとされる。

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