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兵庫県の補正予算案、435億円規模 防災対策と子育て支援が柱

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 兵庫県は25日、2015年度補正予算案を発表した。防災対策と子育て支援などが柱で、予算規模は435億円。このうち実質的には300億円程度が20日に成立した国の補正予算に伴う政府支出になるとみられる。兵庫県井戸敏三知事は同日午後に記者会見し、同日午前に開いた議会運営委員会に補正予算案を説明し、県議会で審議する承認を得たと明らかにした。(写真は補正予算案について説明する井戸氏=兵庫県が公開した動画より)

 今回の補正予算で最も大きな予算を割くのは防災・減災対策で、176億円を支出する。国道178号線(通称浜坂道路=香美町新温泉町)の高規格化など道路整備に約90億円を投入するほか、武庫川尼崎市、西宮市)の堤防強化にも5億8000億円を投じる。ため池整備や森林の間伐(ばつ)など農林水産業関連にも36億円を投入する計画だ。災害発生時には避難所に指定される予定になっている園田競馬場尼崎市)メーンスタンドの耐震工事にも約14億円の予算を計上する。

 次に大きな予算を取ったのは、子育て支援・介護環境などの整備で142億円だ。不妊治療の補助や、小児科・産婦人科といった医療体制の整備、保育士の確保などに向けた補助金を拡充する。出会いサポートマッチングシステムの増強にも2700万円の予算を積み増す。介護基盤の整備や人材確保に利用する医療介護推進基金(介護分)には88億円強を追加出資する計画とした。

 このほか16年度予算を先取りする形の地域創生をめぐる事業予算11億円や、人事委員会勧告に基づく県職員の給与改定に伴う予算48億円なども盛り込んだ。

 財源は地方創生加速化交付金なども含む国による支出223億円に加え、実質的な交付金である補正予算債、70%が国の支出になる緊急防災・減災事業債など「元利償還の交付税対応率の高い起債を活用する」(井戸氏)と、県による負担が小さくなる国の財源措置を積極的に取り入れる方針を説明した。

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