神戸経済ニュース

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15年の神戸港、輸出入総額が3年連続増 円安で輸入は2年連続最高

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 神戸税関が25日発表した2015年の貿易統計によると、神戸港を通じた輸入と輸出の総額は前年比2.2%増の8兆8164億円と3年連続で増加した。輸出入とも3年連続で増加。輸入額は3兆2653億円と前年比で4.2%増加し、2年連続で過去最高を更新した。平均為替レートが1ドル=121円ちょうどと、前年の105円30銭に比べて15円70銭(13.0%=IMF方式)の円安・ドル高になったことが影響した。

 2年連続で過去最高を記録した輸入総額のうち、増加が目立ったのは台湾や米国からの無機化合物やドイツなどからの医薬品、ウクライナリトアニアからのタバコなどだった。半面、自動車などの輸送用機器や半導体などの電子部品は輸入が減った。輸出では香港、台湾や米国向けに食料品の輸出が増えたほか、米国や中国向けの電気計測機器も伸びた。一方で鉄鋼の輸出は減少が目立った。食料品のうち肉類のように輸入金額は増えたが、数量が減少した品目もあった。

 神戸港の輸出入総額が全国に占める比率は5.7%と、14年の5.4%からやや上昇した。火力発電所に近い港湾などで液化天然ガスなど鉱物性燃料の輸入が増えていることもあり、輸出の拠点である5大港(東京港、横浜港、名古屋港、大阪港、神戸港)の全国シェアは総じて低い水準で推移する傾向に大きな変化はないようだ。

 同時に発表した12月の貿易統計では神戸港を通じた輸出入総額が前年同月比6.4%減の7577億円だった。輸出は8.0%減の4991億円、輸入は3.0%減の2586億円だった。いずれも3カ月連続で減少した。中国など新興国を中心とした世界景気の減速を受け、輸出入の数量減が影響したもよう。平均為替レートは1ドル=122円63銭と、前年同月に比べ4円08銭(3.3%=同)の円安・ドル高にとどまった。

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