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住友ゴムなど、オゾンで劣化しにくい「橋梁用ゴム支承」を共同で開発

 中日本高速技術マーケティング名古屋市中区)とデンカ、住友ゴム工業は31日、従来に比べてオゾンによる劣化が大幅に進みにくい「橋梁(りょう)用ゴム支承」(イメージ図=住友ゴムの発表資料より)を共同で開発したと発表した。ゴムの丈夫な状態が長持ちすることで、安全性も長期間維持できる。製品化は川金コアテック(埼玉県川口市)と共同で取り組み、住友ゴムと川金コアテックを窓口に販売する。

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 橋梁用ゴム支承は、橋げたと橋脚の間に設置するゴム製の部品。橋げたを支える役割のほか、橋げたのたわみや伸縮を吸収。耐震性能を高める役割もある。近年は橋の大規模化が進んでいることからゴムが空気に触れる表面積も増え、空気中のオゾンによる劣化への対策が安全面からも必要になっていた。

 中日本高速マーケは製品を基本構想し、オゾンに強い「クロロプレンゴム」で実績のあるデンカと住友ゴムが素材開発を担当。オゾンの劣化に対して従来品より5000倍の強さがあるクロロプレンゴムを主原料に、100年の対オゾン性を掲げて開発を進めた。実験では大幅に長い期間でゴム支承にヒビ割れなどが発生せず、力を分散させるゴム支承の役割も果たすことができた。

 3社は、さらに耐震性能を向上させた「超高減衰ゴム支承」の開発も進めている。年内には発売する予定としている。

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