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神戸市、今年度の「こうべ市民債」発行を見送り 金利低迷で

 神戸市は10日、住民参加型の公募地方債である「こうべ市民債」の発行を2016年度は見送ると発表した。市場金利の低迷を受けて、個人投資家にとって「魅力ある商品性の維持が困難になったため」という。神戸市にとっては資金調達の経路の1つを手放すことになるが、こうべ市民債の発行額は年30億円程度と小さい。このため、市の財政に影響は出ないと判断したとみられる。

  こうべ市民債は資金調達手段の多様化や、市政への関心を高めることなどを目的に、2002年度に初めて発行。08年度以降は年限が5年の債券を年2回発行してきた。発行条件(発行利回り)は機関投資家向け5年物公募地方債と同程度にしている。

 最近では日銀のマイナス金利政策の影響もあって、地方債の発行利回りも低迷。他の自治体が3月に発行した5年債は0.02%程度の発行利回りが相次いだ。銀行預金の金利を上回るとはいえ、神戸市は個人向けに起債しても、積極的な買いを集める利回りを提示できないとの見方に傾いたようだ。

 

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