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神戸製鋼の前期、3期ぶり最終赤字 中国で建機の不振響く

 神戸製鋼所が28日に発表した2016年3月期の連結決算は、最終損益が215億円の赤字(前の期は865億円の黒字)だった。13年3月期以来3期ぶりの最終赤字だ。中国で建機市場が冷え込み、子会社のコベルコ建機事業が赤字を計上。中国法人向けの貸倒引当金や、投資有価証券の評価損などもあって特別損失が395億円に膨らんだ。期末配当は見送った。

  売上高は前の期に比べ3%減の1兆8228億円、営業利益は43%減の684億円だった。建機事業と並んで鉄鋼事業の収益が悪化。鋼材の販売数量は前年並みだったが、東南アジアでの供給過剰などで販売価格が下落したのが逆風になった。アルミ・銅事業神鋼環境ソリューションの伸びで補えなかった。

 17年3月期の連結業績予想は、最終損益が200億円の黒字と2期ぶりに黒字確保の見通し。自動車向けの後半需要が徐々に回復するとみられるうえ、在庫評価や原料権益投資の評価損による影響が薄れる見込み。売上高は4%減の1兆7500億円、営業利益は5%減の650億円になる見通しだ。今期の配当計画は未定とした。

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