神戸経済ニュース

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布野日銀審議委員「産業の高度化けん引に期待」 神戸市内で講演

 日銀の布野幸利審議委員は23日に神戸市内で開いた兵庫県金融経済懇談会で講演し、兵庫県について「わが国産業の高度化をけん引していく拠点と して、ますますその存在感を高めていくことが期待されます」述べた。布野氏は高度化の例として、川崎重工業岩谷産業、神戸市が協力して水素輸入の拠点を建設することを挙げた。

  講演の大半は日本経済全体の現状認識に充て、兵庫県経済には最後に言及するにとどめた。布野氏は日本の課題として、潜在成長率が日銀の推計で0%台前半~半ば程度に低下していると指摘。潜在成長率の上昇に向けては、時代の先を見据えた設備投資に加え、女性やシニア層の労働参加、生産性の向上などが必要になると説明した。

 さらに外国企業の生産性は日本企業を上回るとの指摘が多いと言及。「外資企業を日 本に呼び込む対内投資の取り組みも生産性の向上に寄与すると思われます」との見解も示した。

 懇談会自体は非公開とし、日銀が同日午前に布野氏の講演原稿を公表した。

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