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神戸経済ニュース

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「若者に選ばれる街になる」には健全財政も 久元神戸市長が財政を語る

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 久元喜造神戸市長は18日に2016年度予算案の発表で記者会見し、神戸市の財政状況について「中よりは上」と述べ、1995年の阪神淡路大震災後に大きく悪化した神戸市の財政は著しく改善していることを改めて強調した。全国の政令指定都市の2014年度決算で、健全性の指標である将来負担比率と実質公債費率の両方が神戸市よりも良好な都市は相模原市さいたま市堺市、札幌市の4カ所だけ。いずれも神戸市より規模の小さな都市だ。ただ久元氏は「財政構造からみて楽観できない」と釘を刺す。(写真は神戸市の財政状況について説明する久元喜造市長=神戸市が公開した動画より)

 「それぞれの年度に消えていくお金『経常行政コスト』は本来、その年の歳入で賄(まかな)われなければ財政規律は保てない」。にもかかわらず日本の自治体は現在、経常行政コストの約2割を地方債(臨時財政対策債)や国債などの形で将来世代に付け回す構図になっていると久元氏は指摘。このため、やみくもに「予算を拡大するという選択をすべきではないと思う」「こういう状況を幅広い方に理解してもらい、必要な負担はお願いする必要がある」「事務・事業の見直しも行う」と説明した。

 一方で、久元氏は長期的に市税収入の伸びを確保するためには「若者に選ばれる街になることだ」との見解も示した。将来の神戸の発展につながる施策かどうかを判断するには、「若者に選ばれる街になる」という視点が必要だとの持論を展開。財政の健全性を維持することを前提に、短期的には結果が出ない可能性のある施策でも、そうした観点から積極的に取り組むケースが出てくると主張した。

 確かに「将来世代」である若者にとってみれば、せっかく仕事を求めて移り住んだ場所が実は「将来世代」に多額の負担を付け回す自治体だったら困るだろう。神戸市は16年度の予算案で52項目の事務・事業を見直し、16億円の削減効果が上がったという。久元氏は「もっともっと見直しをしなければいけない」と付け加えた。若者に選ばれるためには、負担を次世代に付け回す必要がない財政運営も必要だ。神戸市だけでどこまでできるかは未知数だが、少なくとも市長が意識していることは印象付けられた。

 

 

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