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川重、今期一転の最終減益に ブラジル損失などで2度目の下方修正

 川崎重工業は28日、2016年3月期の連結純利益が前期比13%減になる見通しだと発表した。従来予想の690億円から一転の減益になる見通しだ。同社が今期の業績予想を下方修正したのは昨年10月29日に続き2度目。ブラジルで現地企業との合弁で実施している造船事業で221億円の損失を計上することなどが響く。16年3月期末に7円の配当を実施する計画は据え置いた。

 売上高は6%増の1兆5700億円、営業利益は4%増の910億円になる見通し。従来予想はそれぞれ1兆6100億円、960億円だった。足元の円相場の上昇を受け、業績予想の前提になる為替レートを1ドル=117円、1ユーロ=127円と円高・ドル安方向に見直したことも影響する。従来は対ドルで120円、対ユーロで135円だった。

 業績予想の下方修正を受けて、28日の東京株式市場では川重株が下げ幅を拡大。終値は前日比19円安の344円と、5%超下落する大幅安になった。ブラジル造船事業での損失発生は14日に開示していたが、業績予想の下方修正が改めて売り材料視された。

 あわせて発表した2015年4〜12月期の連結決算は純利益が前年同期比34%減の295億円だった。売上高は5%増の1兆655億円だった。

 

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