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神戸デジタル・ラボなど、駐車場の利用履歴からおすすめスポット 来年度中に実証実験

 神戸デジタル・ラボ(神戸市中央区、永吉一郎社長)は京都大学電気通信大学三井不動産傘下の三井不動産リアルティ、ポテンシャルユナイテッド(大阪市中央区)と組み、顧客の行動履歴を活用した新たな情報配信の研究開発で、2016年度中に2度の実証実験を実施すると発表した。駐車場の利用履歴と周辺情報を組み合わせて分析し、顧客に需要があるとみられる「おすすめスポット」などを配信する。実証実験に向け年度内の16年3月末までに、分析手法の確立を急ぐ。

 5社は三井不動産リアルティが運営する「三井のリパーク」の顧客ごとの利用履歴データを分析する。ある時間のある場所に、どういった顧客のニーズがあるかを類推する「情報のナレッジ化」を進める計画だ。顧客の購買履歴などから個人の嗜好を分析して商品を勧めたり、個別に広告を配信したりする技術は一般に普及しつつあるが、時間や場所などに応じて個人の好みが変化するのを情報配信に取り込む。

 最終的には、移動体通信で駐車場の機器などをネット接続する「IoT」技術を活用し、ウェブアプリやカーナビなどで情報配信する新たな駐車場サービスの開発につなげる。総務省が公募した「戦略的情報通信研究開発推進事業」の2015年度研究開発課題で重点領域型研究開発(先進的アプリケーション開発型)として採択されており、政府からの研究費の補助を受けている。

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