神戸経済ニュース

こちらは旧サイトです。新サイトは http://news.kobekeizai.jp をご覧ください。

井本商運、新造船「なとり」で国内コンテナ輸送を強化 

f:id:gaku-tokyo:20151220212214p:plain

 輸出入コンテナの国内海上輸送で最大手の井本商運(神戸市中央区)は、船首に配置した艦橋が半球状と特徴的な新造船「なとり」(写真=井本商運の公表資料より)で、東京港〜門司・博多港間のコンテナ輸送を強化する。同社は11日に旭洋造船(山口県下関市)から「なとり」の引き渡しを受け、下関市内のホテルで同日開いた竣工祝賀会などの様子を同社のホームページでこのほど公表した。祝賀会には60人が出席したという。

 新造船「なとり」は20フィートコンテナ換算で540個分を搭載できる国内最大級のコンテナ船。きめ細やかな水運を江戸時代に実現していた宮城県名取川にちなんで名付けたという。加えて井本隆之社長は祝賀会で「名取りは『評価が高い、名高い』という意味もあり、皆さんから高く評価され、名が高くなるようにという意味合いもある」と説明した。祝賀会には国交省の坂下広朗海事局長や菊地身智雄港湾局長らも出席した。

 特徴的な丸い船首によって、正面の風圧抵抗を従来の同船型に比べ約30%抑えられるといい、実海域で約3%以上の燃料費削減を狙う。さらに効率的なコンテナの積載や、乗組員の居住性向上も確保できた。

 井本商運は新造船をコンテナの定期便に投入。利便性の高い「海コン便」としてサービスを開始する。同社が発表した運行スケジュールによると、毎週水曜日に東京港、毎週土曜日に博多港門司港に寄港する。神戸港では毎週月曜日に東京行き、金曜日に博多・門司行きの「なとり」が神戸国際コンテナターミナルに寄港する。国内の東西貨物輸送にとどまらず、首都圏や九州から海外へ輸出する貨物 を、阪神港に集荷する役割も果たすとみられる。

copyright(c)2014 by Kobe Keizai News, all rights reserved