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神戸港の輸出入総額、32カ月ぶり前年比減 中国向け輸出が1割減・10月

 神戸税関が19日に発表した10月の貿易統計速報では、神戸港を通じた輸出額と輸入額の総額が7593億円と、前年同月比で3.5%減少した。前年同月を下回るのは2013年2月以来32カ月ぶり。昨年10月と比べて輸出が3.9%減、輸入が2.7%減といずれも減った。対中国では輸出が10.0%減、輸入が7.3%減といずれも大きく減った。中国の景気減速に伴う需要減の影響を受けた形になった。

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 輸出額の総額は4843億円だった。前年同月割れは2カ月ぶり。このうち中国向けの輸出は1002億円で、6カ月連続の前年同月割れになった。中国向けでは半導体などの電子部品、電気回路など機器、重電機器などの減少が目立った。米国向けも1.4%減と振るわなかった。建設用・鉱山用機械の減少が目立ったといい、原油価格の下落に伴って鉱山開発が低調になった影響を受けたとみられる。

 輸入額の総額は2750億円で、5カ月ぶりに前年同月を下回った。このうち中国からは779億円で、2カ月連続の前年同月割れ。中国からは衣類や衣類の付属品、半導体などの電子部品などの輸入が大きく減少したという。半面、米国からの輸入は伸び、前年同月比11.2%増の365億円だった。大豆や、穀物と穀物調整品、パルプなどの輸入が目立って増えた。神戸港では差し引きで輸入超過が続いたが、輸出超過額は2092億円と前年同月に比べ5.4%減少した。

 もっとも全国的に中国との輸出入が鈍った結果、神戸港の輸出入総額が全国に占める割合(国内シェア)は5.9%と、前月に比べて0.3%上昇した。月間の平均為替レートは1ドル=119円98銭と、前年同月の108円36銭から11円62銭(9.7%=IMF方式)の円安・ドル高だった。

 

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