神戸経済ニュース

こちらは旧サイトです。新サイトは http://news.kobekeizai.jp をご覧ください。

シスメックス、国立がん研究センター内に研究室 がん診断分野で連携強化

 シスメックスは13日、国立がんセンター中央病院(東京都中央区)に、がん診断分野の共同研究室(ラボ)を設けたと発表した。ラボは10月に開設した。2016年1月から臨床研究を開始する。より早期の段階で、血液検査など患者に負担が少ない方法でがんを検査する必要性が高まっていることに対応する共同研究で、連携を強化する。

 開始する予定の臨床研究では、網羅的な遺伝子解析情報を日常診療へ導入するのが狙いだ。患者のがん組織の網羅的な遺伝子解析で得た情報を、治療方針や投薬などを判断するのに活用できれば、患者の負担軽減につながるとみられている。ラボの開設でより緊密した研究体制を構築し、新たな診断法を早期に確立することを目指す。

 同社は国立がんセンターと2013年9月、がんの診断薬開発に向けた包括提携契約を結んだ。がんの診療・研究が専門の国立がん研究センターと、遺伝子やタンパク、細胞などの先端測定技術・装置を持つシスメックスが互いの強みを生かす形で研究を進めている。この一環として中央病院内でのラボ開設を決めた。

copyright(c)2014 by Kobe Keizai News, all rights reserved