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日銀短観、兵庫県の「全産業」で景気横ばい 先行きは悪化

 日銀神戸支店が1日に発表した全国企業短期経済観測調査(短観、9月調査)の兵庫県分では、全産業の業況判断指数(DI)が前回調査から横ばいのプラス6だった。製造業はプラス2、非製造業はプラス11と、いずれも横ばい。3カ月程度先の景況感を予想する「先行き」は全産業でプラス3と、足元のプラス6から悪化する見込みだ。企業の景況感が停滞していることが表れたとみられる。

 業種別では、石油・石炭製品、非鉄金属、情報通信、宿泊・飲食サービスなどの景況感が改善した。半面、鉄鋼、ゴム製品、不動産・物品賃貸、建設、卸売などが悪化した。規模別では大企業と中堅企業が改善した一方で、中小企業が悪化した。

 資金繰り判断DIでは、大企業と中堅企業は6月に比べて「楽である」の割合が増えた。ただ中小企業はDIがプラス10で「楽である」が優勢ながら、前回のプラス12に比べると「苦しい」の割合が増加した。貸出金利については各規模とも低下するとの見方に傾いているようだ。

 同時に発表した日銀神戸支店の管内金融経済概況では、兵庫県の景気について「輸出・生産面に新興国経済の減速の影響がみられるものの、緩やかに回復している」との見方を示した。前月時点での「緩やかに回復している」から、回復の勢いがややトーンダウンした。

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