神戸経済ニュース

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兵庫県の20年債、利回り1.203%に決まる 発行額200億円

 兵庫県は27日、20年物の公募地方債の発行条件を決めた。表面利率は1.203%、発行価格は100円で、応募者利回りは1.203%になった。20年物国債153回債に対する上乗せ幅(スプレッド)は0.045%になった。主幹事は三菱UFJモルガン・スタンレー証券大和証券みずほ証券が務めた。

 報道などによると、今回債と残存年限が同じ国債を仮定すると、スプレッドは0.03%程度になったとの見方が多い。同発行額・同年限の公募地方債と同程度になったようだ。このところ株式相場が乱高下するなど金融市場の混乱に警戒感が高まる中での起債だったが、主幹事も兵庫県も早めの準備を進めたことで安定消化につながったとみられる。

 もっとも、兵庫県の公的な資金調達であるにもかかわらず、県民など対外的な、金融市場以外への情報開示に問題はなかったか。兵庫県の「県債・IR」を掲げるホームページ上では、更新が4月や5月で止まったままの画面も目立つ。今回債のプレスリリースが兵庫県のホームページ上で公開された時刻も、記者クラブへの資料配布時間から大幅に遅れたようだ。財政の健全化には透明性の向上も欠かせない。

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