神戸経済ニュース

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神戸市、14年度の実質収支は黒字15億円 税収増など寄与

 神戸市は11日、2014年度の実質収支が15億円の黒字になったと発表した。景気回復を受けた法人市民税の税収増に加え、職員定数の削減などによる人件費の減少などが寄与した。13年度も26億円の黒字で、財政対策に頼らず、実質収支の黒字を確保したのは4年連続だ。久元喜造神戸市長は、11日に開いた定例記者会見で「市の財政は着実に好転している」と強調。「引き続き政策の優先順位を付け、財政の健全化を進めていく」と語った。
 借金である市債収入を除いた収入と、市債の返済や利払い費(公債費)を除いた歳出を比較したプライマリーバランス(基礎的財政収支)も、316億円の黒字。18年連続で黒字になった。実質収支の黒字を借金返済に回すことで、市債残高も減少。国からの交付金を肩代わりする臨時財政対策債を除けば、15年3月末の市債残高は7137億円と、前の年度末に比べて176億円減少した。
 もっとも、特別会計や、公営企業会計なども含めた、企業の連結決算に相当する全会計ベースでは、96億円の赤字になった。特に赤字の大きな上下水道事業や、市営バス・地下鉄事業には事業運営の効率化などが求められそうだ。
 一方、臨時財政対策債を含めた市債残高全体は15年3月末時点で1兆603億円と、前の年度末に比べて140億円増加した。

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