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神戸製鋼、今期の売上高見通しを下方修正 中国で建機が弱含み

 神戸製鋼所が28日に2016年3月期の連結売上高は前期に比べ3%増の1兆9500億円になりそうだと発表した。4月には1兆9900億円になるとの見通しを公表していたが、下方修正した。中国の景気が減速しており、パワーショベルなどの建設機械の需要が伸び悩んでいることを、予想に織り込んだためだ。

 一方で鉄鋼の原料や、アルミ製品や銅製品の原料になる非鉄金属などの価格が世界的に下落しているため、仕入れコストは下がる見込み。売上高が減っても、利益は4月の予想と同じ水準を確保できる見通しだ。営業利益は前期比5%増の1250億円、純利益は同31%減の600億円になるとの予想は据え置いた。

 同時に発表した15年4〜6月期の連結決算は、純利益が前年同期比48%減の118億円だった。中国や東南アジアでインフラ投資が減少したため、建機の需要が後退したことが響いた。鉄鋼部門は、自動車向けの需要が弱まったが、このところ活況な国内の造船向けには伸び、利益が前年同期よりも増えた。

 4〜6月期の売上高は前年同期比3%増の4600億円、営業利益は10%減の252億円だった。

 決算発表を受けた29日の東京株式市場で、神戸製鋼株は前日比5円安の180円で取引を終えた。一時は178円まで下落した。

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