シスメックス、ドイツでの試薬生産能力が1.5倍に 工場を拡張

　シスメックスは６日、ドイツでの試薬生産能力が従来の1.5倍に向上したと発表した。総額1300万ユーロ（約17億5500万円）を投じて、ドイツ北部のシュレスヴィヒ＝ホルシュタイン州にある工場を拡張したという。同工場ではヘマトロジー（血球計数検査）試薬や、尿検査試薬などを製造し、欧州のほか中東やアフリカ地域に供給する。

　同社の製造拠点は国内２カ所で海外には７カ所。2012年に中国・済南工場と兵庫県小野市の工場を、14年にはシンガポールの工場をそれぞれ拡張。医療機関向けの検査試薬をグローバルに供給できる体制を整えた。今回のドイツでの工場拡張は、欧州を中心とした地域からの需要増に対応した。

　同社は2015年３月期の売上高のうち、海外売上高が77％を占めた。円安進行もあって、海外売上高は前の期に比べ２割強伸びていた。