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ソニー、"クラウドお薬手帳"を神戸市で本格展開 薬剤師会などと協定

 ソニーは9日、非接触型のICカード技術を利用してお薬手帳クラウドサービス化した「harmo」(ハルモ)を神戸市内で本格展開することで神戸市、神戸市薬剤師会と協定を結んだと発表した。ソニーが専用の機材を配布とサービス運営を担い、神戸市と薬剤師会は市民や市内の薬局などにサービスの利用を呼びかける。

 サービスでは、患者が調剤薬局でカードを提示すると、データセンターに記録された服用中の薬や過去に処方された薬などの記録を医師や薬剤師が閲覧できる。患者にとっては同時に服用できない薬剤を処方されずにすむうえ、災害時などにカードを無くしてもデータ自体は維持できる。暗号化された個人の記録を閲覧(暗号を解読)するにはカードが必要なようにしておけば、個人情報もきわめて漏れにくい。

 医療機関にとっては安全に薬を処方できるほか、事務作業の軽減にもなる。災害時などの体制についてもソニー、神戸市、薬剤師会の3者で検討を始める。将来的には患者の情報をビッグデータとして分析し、行政施策に役立てることもできるようになりそうだ。

 ハルモ自体はソニーが2011年に川崎市宮前区で試験運用を開始。現在は川崎市全域や横浜市のほか、今年に入って札幌市やさいたま市豊中市などでも試験サービスを開始した。神戸市でも3月から一部で試験サービスが始まっていた。

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